前回の続きとなります。
何故、日本では学歴社会だから良くない、といった、したり顔で言われるのででしょうか?
どうも学歴社会=いわゆる入試が難しい大学に入った人を重視している、という意味にとられているようです。
現実に大学卒・大学院卒の定期採用は入試の難しい所ほど入社試験の最初の選考を通過しやすいことは事実です。
いわゆる難しいとされる東京大学法学部の卒業生は名だたる大企業がずらりと並んでいます。
参考 http://www.student.e.u-tokyo.ac.jp/gakubu/shinro.html
また、マッキンゼーの日本人コンサルタントの学校歴は
・コロンビア大学国際関係学科修士課程修了 慶應義塾大学卒業
・京都大学数理工学大学院修士課程修了 京都大学工学部数理工学科卒業
・ケンブリッジ大学理学部大学院修士課程修了 ケンブリッジ大学理学部卒業
・HEC経営大学院修士課程修了(MBA) 東京大学新領域創成科学研究科修了 東京大学工学部卒業
・ペンシルバニア州立大学経済学大学院修士課程修了 東京大学法学部卒業
・ミシガン大学経営学大学院修士過程修了(MBA) 東京大学工学系研究科修士課程修了
・ノースウェスタン大学ケロッグ経営大学院修士課程修了(MBA) 慶應義塾大学経済学部卒業
・カーネギーメロン大学経営学大学院(テッパ―・スクール・オブ・ビジネス)修士課程修了(MBA) 一橋大学経済学部卒業
・ハーバード大学経営大学院修士課程修了(MBA) 慶応義塾大学経済学部卒業
・コロンビア大学経営学大学院修士課程修了(MBA) 東京大学教養学部卒業(国際関係論専攻)
・コロンビア大学経営学大学院修士課程修了(MBA) 慶應義塾大学環境情報学部卒業
・スタンフォード大学大学院修士課程修了 慶應義塾大学法学部卒業
・テキサス大学大学院工学部コンピューター・サイエンス専攻終了 テキサス大学工学部コンピューター・サイエンス専攻卒業
・デューク大学経営学大学院修士課程修了(MBA) 慶應義塾大学卒業
・東京大学大学院工学系研究科博士課程修了(工学博士) スウェーデン王立工科大学Licentiate(無機化学)
ということで、いわゆる国立の難関大学、慶応義塾大学が占めています。ただ、マッキンゼーの場合は学校歴というよりかは海外MBAや海外大学卒業者が大多数なので、英語ができる方を重視している可能性があります。
参考(2015年3月1日現在)http://www.mckinsey.com/global_locations/asia/japan/ja/our_people/takashi_toraishi
おそらく、学歴社会というのは、こういった大企業や大手コンサルティング会社が有名大学から採用していくことに対して言っているようです。
正直言うと、別に企業側がいわゆる入試の難しい大学の卒業を優先的に採用しようが何しようが構わないと思います。逆に言えば、こちらの企業や有名コンサルティング会社に入るためにはそういった難関大学に入る必要がありますよ、と言ってくれているのですから、むしろ、採用もされないような大学から突撃受験しなくても済むだけ、親切とも言えます。
マッキンゼーぐらい、海外MBAあるいは学部と修士とも海外大学、そうでなければ日本の有名大学卒しかいませんよ、というくら条件がはっきりわかると清々しいくらいです。もしコンサルティング会社に入りたければ、少なくとも上記進路を選ばないと無理ということなのですから、採用にかけて最低限すべき目標の設定がしやすいでしょう。
むしろ、合格基準のはっきりしない企業の採用面接の方が受ける側からすれば問題でしょう。こちらは要するに企業自体が採用に際し、決めるべき基準を定められていないということに問題があるのではないかと思います。